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令和5年度 第4回 抄読会

本日の文献は
“Early Active Mobilization during Mechanical Ventilation in the ICU”

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2209083

この国際多施設共同無作為化比較試験は、ICU で侵襲的人工呼吸を受けている成人患者 750 例を,早期運動強化(鎮静の最小化と毎日の理学療法)または通常ケア(各 ICU で通常提供されているレベルの運動負荷)に無作為に割付けた試験です。主要アウトカムは,無作為化後 180 日の時点で患者が生存し退院していた日数でした。結果ですが、両者に差は無く、QOLを表す数値でも差がありませんでした。早期運動強化群では有害事象が増加しました。

この研究はインターネットのヘッドラインニュースで見ると「ICUでの運動負荷に効果は無い」というニュアンスで流れており、ちょっとがっかりしながら読んでみたのですが、内容的には、通常ケア群でもかなりの運動負荷がされており、「有害事象が出るほど頑張っても効果は無い」という意味合いに受け取りました。「しないよりはしたほうがいいのか」という意見が出ました。サブグループ解析で、ブラジルだけ有意な差がありましたが、ブラジルでは通常ケアをあまり頑張っていないような結果でした。やはり、しないよりはしたほうが良いけれどもやり過ぎは良くないということが言えるのかもしれません。

当科では毎週金曜日に抄読会を開催しています。
クリクラ学生、研修医、レジデントにも参加してもらい、最新の文献を紹介し医局院全体の知識の向上を図っております。
もし院内のレジデント、研修医、医学生で内容に興味がありましたら、抄読会を撮影した動画がありますので、連絡をしてもらえれば共有します。

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